ダイエット恐怖談:拒食症

前回は、増殖してしまった
“美しくなりたいと言う欲求で過食症になってしまうケース”
についてのお話でした。

 

今回のテーマは“拒食症”についてのお話です。

 

拒食症はとても怖いものです。
過食症よりも生死の危険が高いので、
本当に気を付けて頂きたいと切に願います。

 

ダイエットがきっかけで
拒食症になってしまった方の数は、あまりに多すぎます。

 

中でもなくなってしまう方の割合も…
悲しいことにとても高いのです。

 

拒食症になってしまわれた方の大半は
ダイエットが原因とされているそうですが、

モデルさんに憧れていたりとか、
太っていることでひどいいじめにあったことが
トラウマとなって陥ってしまった場合よりも、

「ちょっと痩せたいと思っただけ」というように、
本当に些細な感情がきっかけとなって
拒食症を引き起こしてしまう場合の方が多いそうです。

 

皆さんは、拒食症になられてしまった方に
会われたことはありますでしょうか?

 

私は都内の駅のホームで、
何度か「この人、きっと拒食症なんだな…」
と感じずにはいられないような可哀想な方とすれ違ったことがあります。

 

手足の関節部分だけがぼっこりと飛び出し、
関節よりも細い手足があまりに痛々しく…
思わず目を背けてしまいました。

 

目もくぼんでしまって、
酷いクマが眼球を覆っているような状態で、
零れ落ちてしまいそうにギョロギョロした目玉、
こけすぎてる頬に、リップグロスを塗っている唇がミスマッチ過ぎて…
余計痛々しく思ってしまいました。

 

まだ、自分が拒食症であり、
異常な状態であることを自覚されている方は良いのですが、

まったく自分が正常であり、
点滴だけで息をしている生き方に
何の疑問を持たれないようになってしまう方は、
本当にかわいそうです。

 

点滴のパックに“ブドウ糖”と記載されているのを見て、
体内に糖分が入る=太ってしまうと言う思い込みで
パニックを引き起こしてしまう患者さんもいると聞いたことがあります。
胸が痛くなる話ですよね。

 

美しくなりたいと思っただけなのに、
その感情にストッパーが効かなくなってしまい、
美的感覚も崩壊してしまうことが
ダイエット依存からなる拒食症の特徴だそうです。

 

ある程度のダイエットが成功し、
せっかく美しい状態になれたにも関わらず…
“自分はまだ醜い”という意識が強く出てきてしまい、
“もっと痩せなければいけない”というような
自分で自分を追いつめている強迫観念までも引き起こしてしまうそうです。

 

どんどん痩せて骸骨のような姿になって…
誰が見ても決して美しいとは思えない哀れな姿に
なっていることに気付けない程、
精神・神経が麻痺してしまのが拒食症です。

 

「自分はそこまでじゃないから大丈夫」

「痩せすぎが気持ち悪いと思う美的感覚は持っているから心配ない」

そんなことを言っていられるのも今のうちだけかもしれません。

 

拒食症は、ダイエットを意識している方全てに
起こり得る危険な症状なのですから。

 

自分で境界線が分からなくなってしまう前に、
危険すぎる過度なダイエット生活は
決して行わないよう徹底した意識を持って、
過度な欲求が出始めた時には…
自分で自分を守る努力をしてあげてくださいね。